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D.I.Y.のすすめ

第124回 三原 博志(2016.08.05)

昨年の5月に広島県の三原市で開業して1年が過ぎました。

皆様からよく、名前が三原だから三原市で開業したの?と聞かれたりします。
ネタとして面白いのでそれはそれでいいのですが。(笑)

実際には、ちょうどイタリアから帰国して広島県内で工房開設場所を探していた折に、知人が、「三原市にある実家が廃墟になっているので、修繕するのであれば自由に使ってもいい」ということでした。
私もご厚意に甘えこの場所に決め、リフォーム工事を始めたわけです。

改装中改装中

近年、たびたび空き家問題がクローズアップされますが、当工房も例にもれず、元々築年数が約100年という古い建物、さらに何年も無人の空き家状態で、壁(もちろん泥壁)は所々落ち、床も抜けているほどに荒れていました。このままだと、『特定空き家』(※詳しくは国土交通省へ)に認定されかねない状態です。
バイオリン製作者って何でも出来ないといけないらしい?ので、当然リフォームについてもDIYです。私のバイオリン製作で培ったノウハウ(笑)と、各方面の専門家の力強い支援のもと、最低限の修繕が出でき、無事オープンさせることが出来ました。で、本題ですが、オープンさせて、足りないものは色々と急ごしらえや有り合わせで何とかしてきたのですが、さすがに一年もすれば使い辛い箇所が気になります。そこで今回は、刃物研ぎ場兼簡易キッチンに棚を作ることにしました。

before:残念な状況before:残念な状況

現状はこんな感じで、とっても残念感が漂います。
ざっと採寸し、簡単に設計図を描き、ホームセンターに行って材料を仕入れます。設計図のというのは、かなり重要なポイントなので、寸法に破綻がないようにしなければなりません。材料は、よくあるパインの集成材ではなく、加工が容易なファルカタ?の集成材で、寸法通りに切ってもらいます。
そして材料の面取り、寸法に誤差があるところはカンナ掛けを行い、組み立て作業。ビス頭が見えても構わないので、ホゾをきったりダボ接合などは行わず、直接ビスで接合します。

組み立てたら二液性のウレタン塗装を施します。これで、耐水、耐摩耗性がグッと上がります。そして所定の場所へ設置。

after:スッキリしました。after:スッキリしました。

これでスッキリして使い勝手も良くなりました。少しの手間と時間で見違えるようになりました。
既製品ではちょうどいいサイズがない場合や、オーダーだと高額になりすぎる場合は、ぜひDIYをお勧めします。

 

次回は8月20日更新予定です。