嬉しい出会い
私にも2度目の出番が巡ってきました。楽器や音楽には詳しくないので、何を書こうかと思っていましたら、最近知り合いに楽器に貼るラベルを作っていただいたので、それについて書くことにします。
ある日、お客さんが、チェロの点検にやって来られました。作業が終わり帰られる際、「陶芸をやっているので、作品展の案内を送っても良いですか?」と言われたので、アマチュアの方の作品展かと思っていたら、後日届いた案内状の展示会場は、西宮阪急百貨店とありました。何とプロの作家さんだったのです。
その方は藤原晴実さんといって、音楽に関する作品を多く作っておられ、気に入った作品を何点か買い求めました。
藤原晴実さんの作品です
奥西葉子さんの作品
その後、藤原さんが、知人と共に工房へ来られて紹介していただいたのが、版画家の奥西葉子さんです。エッチングをされていると聞いてとっさにラベルを作ってもらえるのではないかと思いました。私は以前からラベルを版画で作りたいと思っていて、エッチングかシルクスクリーンで作るのが理想でした。しかし版画を作るには、まず習いに行き、そこで作ることになります。でも今は時間の余裕が無いので、仕方なくゴム印で作ったラベルを使っていますが、(これも凸版印刷の版画になります。木版画の木がゴムになったものです。)やはり銅版かシルクスクリーンに憧れます。その時に奥西さんにラベルのデザインをお願いをしたのです。
ラベルのデザイン、この写真の他も含めて41種類用意していただきました。
初めは恐縮されていましたが、快く引き受けていただき、見本になるラベルを何種類かコピーしてお渡ししたら、後日沢山のラベルデザインを送っていただきました。こんなに沢山の候補を作っていただいたので驚きました。「本来の版画紙は分厚いので薄い紙に刷れるのか心配だ。」と仰ってたのですが、結構薄い紙も含めて何種類かの厚みの紙に刷っていただき、私はデザインと紙の厚みを選びました。奥西さんはもっと完成度の高いものにしたいとおっしゃいましたが、今回の楽器展示会に使いたく、この候補の中から作っていただきました。
そうして出来たラベルを貼り楽器の内部は完成しました。その後製作は順調に進み、何とかぎりぎり作品展に間に合いそうです。もし私の楽器を手にしていただいたら、中のラベルも覗いてみてください。お待ちしています。
裏板に貼ったラベル
次回は4月5日更新予定です。