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チャリティーコンサート

第7回 清水 ちひろ(2011.05.05)

私は青森県八戸市生まれです。育ったのは東京ですが、毎年夏になると新幹線と特急を盛岡で乗り継いで祖父母に会いに行っていました。日中は海水浴に、夜になると叔母が車を出して港まで連れて行ってくれて煌々と海に浮かぶいくつものイカ釣り漁船を見せてくれたのを覚えています。

3月11日の震災後、沢山の人に『家族は無事か?家は大丈夫か?』『イタリアに家族が避難する時は家を提供できるから絶対言ってね。』『一週間で道路を直すなんて、さすが日本!!』と、声をかけてもらいました。自分を含め、多くのクレモナ市民が日本で起こった大地震と津波の被害をテレビで目の当たりにして『私にも何かできないのかな?』と悶々としていました。
そんな中、クレモナで活躍されているピアニストの矢澤恵子さんの発案により3月27日はクレモナ、4月3日は隣町のピアチェンツァでチャリティーコンサートが行われました。

コンサートの演奏者たち 左から発案者の矢澤恵子、L.ミッサリア、A.タニモト、D.ジョヴァノヴィック、P ,コスタンツォ、M.ワタナベコンサートの演奏者たち 左から発案者の矢澤恵子、L.ミッサリア、A.タニモト、D.ジョヴァノヴィック、P ,コスタンツォ、M.ワタナベ

音楽家の方々、楽器製作者の方とそのご家族、学生さん達、クレモナ市、商工会に地元新聞社など沢山の人の協力のもと無事コンサートを終える事ができました。コンサートでは普段イタリアで聞かれる機会の少ない日本の楽曲も演奏されてイタリア人の方にも大変楽しんでいただけました。私も友人と一緒に宮沢賢治の詩の朗読という形で参加させてもらいました。

朗読を担当したC.ソメンツィと私朗読を担当したC.ソメンツィと私

クレモナでのコンサートには市内にすむ子供からお年寄りまで多くの方が来てくださり客層の広さとその数(約400人以上)に会場を提供して下さった商工会の方達も驚き、

リハーサル時のコスタンツォ、矢澤、ジョヴァノヴィックリハーサル時のコスタンツォ、矢澤、ジョヴァノヴィック

その後も募金活動をしてくださるとその場で約束してもらえました。(このアバウトな感じがとてもイタリアらしいですね。)
義援金は予想をはるかに上回る金額で日本円にして約50万円以上集まりました。商工会が集めてくださったその他の義援金と一緒に先日、日本赤十字社へ送られました。

コンサート後、スタッフの皆さんとコンサート後、スタッフの皆さんと

イタリアで生活を通して気付かされる事は、日本には素晴らしい技術とそれを扱う人がいるという事です。私はそのことは注目されるべきで自国の伝統や文化に誇りを持ってよいと思うのです。こんな時だからこそ阪神淡路大震災から復興を遂げた関西から東北を日本全土を元気にしていきましょう!!
第3回展示会まであと少し。今年も沢山の方のご来場をお待ちしております。

次回は5月20日更新予定です。