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弦楽器で地域発展を目指す

第175回 岡野 壮人 (2019.3.20)

皆様、こんにちは。

前回のコラムが2015年2月5日、4年ぶりとなるコラムです。音楽以外の事を書きたくなりますが、やはり自分がしている活動のご紹介ができればと思い美術館運営の事を書かせていただきます。

三朝バイオリン美術館運営も今年で6年目、今日まで支えていただいている皆様には本当に感謝致します。

 

当館では、1階に材料、道具、製作過程等、簡単な展示と、2階でイベントや演奏会といった企画を行い管理運営しており、その他敷地内には鳥取ヴァイオリン製作学校を併設しています。県内外より来られる方達と出会い知り合い、美術館や三朝の魅力を発信しております。美術館のこれからの夢は音楽で町を豊かにしていくことです。

地方の過疎化が進み、次世代はどう過ごしていくのか?少しでも町に輝きがあり、帰郷したいという気持ちになる環境を創れたらと思いで「演奏」と「製作」をテーマにして活動しております。

 

テーマ「演奏」では、美術館では大きな演奏会を年間3回(自主開催)、弦展、三朝音楽大学等といった1ヶ月以上にわたり毎週土日演奏会が続く企画です。その他毎月2回のランチタイムコンサート、特別演奏会を年2回、その他出演希望があった演奏家とともに演奏会を企画運営しております。まだまだ演奏の回数は少ないですが、全て自主企画という点ではメンバーが本当に頑張ってくれているなと思います。その他地元の幼稚園に弦楽ワークショップを開き、今では数園の施設で弦楽器に触れられる環境を提供しています。前回も書きましたがやはり将来の夢の中の一つとして山陰全ての幼稚園、小学校、中学校、高校、大学に弦楽部を創りたいと思います!

 

テーマ「製作」では、これはミュージアムアトリエ(美術館内の工房)をベースに通常の工房業務を行い、販売、製作、調整、修理、修復を行っています。製作学校もあるので生徒達が毎日作業に頑張って取り組んでいる姿を見られるのは観光で来られた来館者の方達にも新鮮で興味が湧くそうです。学校の生徒は現在4名で1人不登校気味で頭を悩ませますが、自分で決めた道ですので精一杯努力して自分自身の道を切り開いてもらいたいと応援しています。自分のことより生徒が成長してくれる姿が一番無常の喜びです。

 

4月より新年度を迎え、三朝の小学校も統合されることになり、新しい小学校の校歌をつくってほしいと依頼されました。緊急の事だったので自分自身で作曲しようかと本気で考えましたが、妻より頼むからやめてほしいと言われ、専門家に依頼しました。当然ですが・・・。

開校式では美術館常連演奏家によるクァルテット演奏も決まっていて、弦楽文化が少しずつ広がっているように思います。

美術館での活動が町の発展につながる事を強く信じ、音楽で喜びを広げてまいりたいと思います。

音楽が豊かな町は人も心も豊かになる。