簡単な自己紹介。
第168回 糟谷 宏 (2018.11.20)
初めまして。
今回、関西弦楽器製作者協会に入会してから初めてコラム担当をさせて頂く糟谷 宏と申します。
初めてなので、今回は簡単な自己紹介も兼ねて、普段の製作の一部を紹介出来たらと思っています。
私は楽器、弓の両方を製作しているのですが、その中で今回は弓のボタンの製作風景をお届けしたいと思います。
ボタンの製作手順などは他の楽器などと一緒で人によって違うのですが、私のやり方で紹介させていただきます。
先ず、製作するボタンの寸法などを出し、黒檀を切り出し、ニップルが入る段差とネジが入る穴を開け、そこにネジを叩き入れます。
旋盤を使い削ります。
作るモデルによって削り方は変わるのですが、銀の筒が入る場所は筒の内径を測りそれより0.05mmほど太く黒檀を削ります。
又、断面(木口)はキレイにする様に少し削り貝を入れる場合は入れる穴を開けます。
次に銀の筒を削りカラー作り、長さなどを切り取ります。
旋盤作業はここまでで、
今度は銀の筒の内側をサンドペーパーなどをかけ、黒檀が少しきつい状態で入るようにします。
ボタンが銀のみの場合は貝が入る場所を銀の板でロウ付けして塞ぎます。
黒檀が入るようになったら接着剤を塗り銀の筒を黒檀にはめ込みます。
銀の丸棒を釘の様に打ち込みあとは八角形の成形をしきれいにしたら完成です。
このような感じで、普段黙々と楽器、弓の製作をしています。
もし機会があれば見て頂けると嬉しく思います。
長くなりましたが、これからよろしくお願いいたします。