バイオリンと会計学
皆様こんにちは。
今回のコラムでは、製作とは離れますが原理的には繋がっている
会計について少しだけ書きたいと思います。
バイオリン業界で独立されている場合、個人事業者、有限会社、株式会社、など様々な形態がありますが
工房のトップで独立されている場合には「経営者」としての責任が社会的に生まれてきます。
工房や店舗ではどうような会計されてますでしょうか?
会計をどのように管理されているかでトップの意識は明確に分かれていくわけですが、
バイオリン職人というものはバイオリンを作りたいだけでなったものですから、
会計管理というものをとても大変に感じておりました。
独立したての頃は本当に管理も甘かったと言えるでしょう。
毎年税理士の方にお願いして完成したものを眺めながら結果だけ見て納得しておりました。
しかし、個人工房であったとしても株式会社であったとしても
同じ意識で取り組む責任があるのだなと痛感したこともあり
会計について勉強し直し会計管理を完全に整理整頓していきました。
会計の原則には大切なルールがあり、現在弊社では7つのルールを原則としております。
1 キャッシュベース経営の原則
2 1体1対応の原則
3 筋肉質経営の原則
4 完璧主義の原則
5 ダブルチェックの原則
6 採算向上の原則
7 ガラス張り経営の原則
7つの原則を通して、会計をより綺麗に管理していくことが大切だと思います。
数字をより理解することで、自分が何をやっているのか?どうなりたいのか?明確になる。
数字の本質を理解することで、これから社会の中に必要な存在として
音楽関係者もしっかりと仕組みを意識することができると思います。
バイオリン業界の発展は正に関わる人そのものの考え方も重要で専門性の高さだけではなく、
社会の一般常識を知らないことを再認識することがこれから成長していける鍵だと感じます。
バイオリン職人とは演奏家、音楽愛好家のサポート役としても大切ですが、
それらを通じて自分自身の世界観を表現していけるように、またそのことによって周囲を導き、
社会貢献していけることが仕事の永続性に繋がっていくのかと思います。
そのためには社会の仕組み、原理原則に基づいた行動を取れるかどうか?
これから、更に業界が発展していけるよう、損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー、
など会計も学ぶ機会を持っていただきたいと思います。
新しい工房、新しい楽器が生まれ、素晴らしい音楽家と共に、
これからの未来が明るくなることを祈念しております。