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工房展示会・コンサート

第181回 大島 崇史 (2019.6.20)

おかげさまで
6月16日に工房4周年を迎える事が出来ました

周年記念イベントにと
工房展示会と工房コンサートを企画し
盛況に終わる事ができました

コンサートでは
関西圏でご活躍されている
バイオリン、ビオラ、チェロ奏者にご協力頂き演奏して頂きました

工房コンサートらしくと
自身が制作したバイオリン3本を曲目に合わせて代わる代わる演奏して頂きました
同じ製作者でも異なる楽器の個性を感じて頂けたらとの思いです
…との名目ですが、それを一番感じたかったのは自分自身かもしれません

奏者の方も演奏後、お客様と一緒に感じた事を語って下さり、とても良い経験となりした

また展示会では
試奏される方々の
様々な楽器への思いに触れさせて頂き
心温まる時間を過ごす事ができました

・20年前にバイオリンを辞めてしまった主人にまたバイオリンを弾いてもらいたいと、ご夫妻で来店頂いた方がいらっしゃいました

奥様曰く、ご主人は仕事人間で今迄、自分の時間が無く過ごしてきた。家にはホコリの被ったままの楽器があり、少しでもストレスを解消できる趣味の時間を作って欲しい。バイオリンを再開するキッカケにとなればと、展示会に来ましたと。

バイオリンを試奏して頂くと
20年前まではオケにも参加されていたご主人は不安定さはあるものの、型はしっかり身につけていらっしゃるので、工房内に綺麗な音色が響き渡りました。

「20年ぶりだけど、弾けるもんだなぁ」とご主人。その横で目を真っ赤に涙を溜めてらっしゃる奥様。
「私は何十年と主人に連れ添ってきましたが、初めて彼の演奏を聴く事ができました…」

また後日
自宅のバイオリンを持って来ますねと
ご夫妻は帰られました。

このエピソードはほんの一例でして、
沢山の方々に職人冥利に尽きるお言葉をかけて頂き、本当にありがたい2日間を過ごさせて頂きました。

初めての試みの展示会は
様々な楽器と触れ合う機会をと
お客様への感謝の気持ちをお伝えする企画でしたが、明日への活力を頂けた2日間となりました。

と、書きながら翌日は、慣れない立ち仕事と長時間のせいか、フラフラでした…