クレモンの住宅事情
第173回 三宅 広 (2019.2.20)
3年おきにクレモナに行き、そこで3カ月ほど滞在することを何度か繰り返しました。
短期間で貸してくれる部屋はなかなか見つからないと聞いていましたが、現地に住む友人を通じて不動産屋さんに頼んでおくと大抵は快適な部屋を見つけてもらうことができてとても助かりました。
ほとんどのアパートは家具・食器などの生活用具類は備えてあって、トランク一つで行ってもその日から生活には困らないようになっていてよかったのですが、一回だけベッドと枕はあったけど掛けるものやシーツがないところがあってちょっとあわてたことがあります。
スーパーマーケットなども近くにあって、食品は新鮮で安いので自炊にも便利です。
困ったこともいくつかはありました。
風呂が日本のものとは違って、お湯につかるのでなくシャワーだけのものがほとんどです。
最初は冬なんかこれで大丈夫かなと不安でしたが、慣れてくるとシャワーだけでもけっこう身体が温まるものとわかってきました。
もうひとつ困ったのは、
アパートの近くにあるバールが夜にはちょっとした居酒屋をやっていて、そこで飲んでいる人たちが毎晩遅くまで大声で騒ぐことでした。
店の外にテーブルと椅子を置くという、ヨーロッパでよくやっているスタイルで、10時を過ぎる頃からだんだん賑やかになっていって2時くらいまでその声が部屋の中まで響いてきます。
毎晩これに付き合うのはなかなか辛いものでした。
部屋を借りるときはすぐ近くにバールのあるところは避けた方がいいですね。
いろいろありましたが、総じて快適な生活ができたと思います。
最近住んだアパートは窓の正面にドゥオーモが見えていて、朝晩それを眺めながら自分が今クレモナにいることを感じながら暮らしていました。